第101条 代理行為の瑕疵

第101条【代理行為の瑕疵】
1  意思表示の効力が意思の不存在、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、代理人について決するものとする。
2  特定の法律行為をすることを委託された場合において、代理人が本人の指図に従ってその行為をしたときは、本人は、自ら知っていた事情について代理人が知らなかったことを主張することができない。本人が過失によって知らなかった事情についても、同様とする。

代理行為の主体は代理人である(代理人行為説 判例・通説)ので、代理行為における意思表示の瑕疵の有無は代理人について判断する(1項)。
ただし、本人から特定の法律行為を委託された代理人が、本人の指図に従って行為をした場合には、本人自ら知った事情、又は知り得た事情については代理人の不知を主張出来ない(2項)。

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第98条 公示による意思表示、第98の2条 意思表示の受領能力

第98条【公示による意思表示】

1  意思表示は、表意者が相手方を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、公示の方法によってすることができる。

2  前項の公示は、公示送達に関する民事訴訟法 (平成八年法律第百九号)の規定に従い、裁判所の掲示場に掲示し、かつ、その掲示があったことを官報に少なくとも一回掲載して行う。ただし、裁判所は、相当と認めるときは、官報への掲載に代えて、市役所、区役所、町村役場又はこれらに準ずる施設の掲示場に掲示すべきことを命ずることができる。

3  公示による意思表示は、最後に官報に掲載した日又はその掲載に代わる掲示を始めた日から二週間を経過した時に、相手方に到達したものとみなす。ただし、表意者が相手方を知らないこと又はその所在を知らないことについて過失があったときは、到達の効力を生じない。

4  公示に関する手続は、相手方を知ることができない場合には表意者の住所地の、相手方の所在を知ることができない場合には相手方の最後の住所地の簡易裁判所の管轄に属する。

5  裁判所は、表意者に、公示に関する費用を予納させなければならない。

第98の2条【意思表示の受領能力】
 意思表示の相手方がその意思表示を受けた時に未成年者又は成年被後見人であったときは、その意思表示をもってその相手方に対抗することができない。ただし、その法定代理人がその意思表示を知った後は、この限りでない。

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第97条 隔地者に対する意思表示

第97条【隔地者に対する意思表示】
1  隔地者に対する意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。
2  隔地者に対する意思表示は、表意者が通知を発した後に死亡し、又は行為能力を喪失したときであっても、そのためにその効力を妨げられない。

意思表示の発生時期は、法は到達主義を採用した。(ただし、契約の成立は承諾の発信 526条1項)

【隔地者間の意思表示のプロセス】

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第96条 詐欺又は強迫

第96条【詐欺又は強迫】
1  詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
2  相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知っていたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
3  前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない。

詐欺・・・欺罔(ぎもう)行為によって人を錯誤に陥れ、それによって意思表示をさせること。

強迫・・・他人に畏怖を与え、かつその畏怖によって意思を決定、表示させようとして害悪を告知する行為。

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第95条 錯誤

第95条【錯誤】
 意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。

錯誤・・・表示行為から推測される意思と内心的効果意思が一致しない意思表示であり、その一致しないことを表意者が知らないこと。

内心的効果意思と表示が不一致であることを表意者が知らないので表意者保護の観点で意思主義(無効)とし、要素の錯誤で縛りをかけることによって取引安全とのバランスも考慮した。
参照:意思表示の類型

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