未成年者の法律行為 その1

未成年者Aは、単独の法定代理人である母親Bの所有する宝石を、Bに無断で自己の物としてCに売却し、引き渡した上、代金50万円のうち30万円を受け取り、そのうち、10万円を遊興費として消費してしまった。他方、Cは、Aに対し、残代金を支払わない。この場合における法律関係に関する次の記述中、正しいものはいくつあるか。

  1. Aが未成年であることを理由にA・C間の売買を取り消したとしても、Cが、Aを宝石の所有者であることを信じ、かつ、そう信ずるについて過失がなかったときは、Aは、Cに対し、宝石の返還を請求することができない。
  2. Bは、A・C間の売買が取り消されない限り、Cに対し、所有権に基づき宝石の返還を請求することができない。
  3. Aが、未成年者であることを理由にA・C間の売買を取消した場合には、Aは、Cに対し、20万円を返還すれば足りる。
  4. Aは、成年に達した後は、未成年者であったことを理由にA・C間の売買を取消すことはできない。
  5. Aが、Bの同意を得て、Cに対して代金残額20万円の履行請求をした場合には、Aは、未成年者であることを理由にA・C間の売買を取消すことはできない。

【司法書士試験 平成6年出題(肢はア~オを1~5に変えています)】

解説

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制限行為能力者の概要 一覧表

要件 行為能力の範囲
未成年 満20歳に満たない者(4条) 原則として、単独で有効な行為をなし得ないが、5条、6条、身分行為につき単独でなし得る。
成年被後見人 事理弁識能力を欠き、一定の者の請求により家裁の審判の受けた者(7条) 原則として、単独で有効な行為をなし得ないが、日常生活に関する行為、身分行為につき単独で有効になし得る。
被保佐人 事理弁識能力が著しく不十分なる者で、一定の者の請求により家裁の審判の受けた者(11条) 原則として、単独で有効な行為をなし得るが、13条1項列挙事由につき保佐人の同意を要する。
被補助人 事理弁識能力が不十分なる者で、一定の者の請求により家裁の審判の受けた者(15条) 原則として、単独で有効な行為をなし得るが、13条1項列挙事由中、家裁が指定した事項につき補助人の同意を要する。

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2011年5月13日 | コメント/トラックバック(0) |

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